演歌歌手北山たけし(34)が3日、東京・八王子市の高尾山薬王院の豆まきに参加し、師匠北島三郎(72)の次女智子さん(35)と交際していることを宣言した。

 「師匠の娘さんとお付き合いをさせていただいています。(師匠に)報告をしたのは3年前です」。恩師であり、恋人の父を目の前にした北山は緊張した面持ちでこう切り出した。北島の付き人生活8年をへて04年に歌手デビュー。交際の始まった時期は明かさなかったが、10年以上にわたり、陰になり日なたになって支えてくれたのが智子さんだ。

 引かれたのは温かい人柄だった。「付き人時代、苦しいときに優しく声をかけてくれた。つらいときには優しい手をさしのべてくれた」と魅力を語った。照れながら話す北山をすっかり父の顔をした北島がほほ笑みながら見つめる。「打ち明けられたときはうれしかったね。たけしも娘もいいやつですから大いに賛成。先のことは2人で決めることだけど仲良くやってほしい」。「結婚OK」と明言こそしないものの「2人さえよければいつでもいいぞ」と言わんばかりの笑顔で“お墨付き”を与えた。

 「歌が大好きで歌手デビューさせてもらって…。今後、皆さんにご報告するときにはきちんとさせていただきます」と北山も結婚を前向きに考えている。ただし、プライベートの充実と同時に本業の充実も欠かせない。「芸事が大事ですから。自分の道だけはしっかりやれよ」。この時ばかりは師匠の顔に戻り、厳しくピシッと話した北島。北山も「はい」と表情を引き締めた。

 最期の弟子として、北島が息子のようにかわいがってきた北山が、近い将来本当の息子になる日がきそうだ。

 [2009年2月4日8時7分

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