【ニューヨーク=鹿目直子通信員】09年に50歳で亡くなった米歌手マイケル・ジャクソンさんが80年代後半、ペットとして連れ歩いていたチンパンジーのバブルスが、虐待されていたとの情報が浮上している。

 世界的に有名な霊長類学者で、チンパンジーの専門家であるジェーン・グッドオール博士が、米情報サイトのカメラマンに、「(マイケルさんが所有していた)ネバーランド牧場で、バブルスはマイケルと一緒にいる時、殴られていた。私はそのことを注意するために、マイケルに会いに行ったこともある」と語ったという。博士はバブルスを殴っていたのは誰なのかは明かさなかったが、マイケルさんはたしなめられた際、博士に怒りをあらわにしたという。

 マイケルさんの姉、歌手ラトーヤ・ジャクソンの元夫もかつて、「マイケルがバブルスを殴ったり、腹を蹴ったのを見た」と告発したことがある。マイケルさんの関係者らはこれらの疑惑を否定。「バブルスはダイニングルームで食事するなど、王様のような扱いを受けていた」と主張している。

 マイケルさんは、当時4歳だったバブルスをミュージックビデオに出演させたり、日本にも連れて行くほどだった。しかし、その後、バブルスがペットとして大きくなりすぎ、ネバーランドでプロのトレーナーが世話をするようになったという。バブルスは現在30歳で、フロリダ州にある保護区域センターにいる。