衆院選公示後、初の週末を迎えた14日、与野党各党首は各地で支持を訴えた。希望の党代表の小池百合子東京都知事(65)は古巣の兵庫6区など、兵庫県内3カ所を回り、元秘書2人を含む希望候補の応援に入った。3カ所でのべ2000人以上を集めたものの、元秘書はともに苦戦中。小池氏直参の「弟子」を懸命にアピールした。
小池氏の里帰り第一声は阪急宝塚駅前。「小池百合子、戻ってまいりました。あら、懐かしいお顔!」。旧知の顔を見つけると満面笑みで手を振り、約1000人を集めた。宝塚市などの兵庫6区は、かつて出馬した選挙区。小池氏は駅前マンションを指し「あそこに住んでいました」と明かした。95年の阪神・淡路大震災時も同所で被災し「ドアが開かなかった。まさに阿鼻(あび)叫喚。皆さんとともに苦労し、乗り越えてきました」と振り返った。
安倍政権が進める消費増税への反対も訴え「消費税10%へ、これをいったん凍結しましょう」。身を切る改革での財源捻出を呼びかけた。演説中にはタカラジェンヌも通過。この日は兵庫3カ所でのべ2000人以上を動員し、小池氏人気健在を見せつけたが、同時に不安も露呈した。
同区に希望公認で出馬した小池氏の元秘書・幾村(いくむら)奈応子氏(37)は、鹿児島市生まれ。兵庫県と縁がない落下傘候補だ。棒立ちで小池氏を待ち、スタッフに促され演説台へ。公示5日目で早くも声をからし、「秘書として10年、第1秘書も務め、一番近くで学ばせていただきました」。直系弟子として、小池氏の「クールビズ」推進の功績もまじえ、“師匠”頼みを浮き彫りにした。
結婚直後の立候補となった幾村氏は、有権者との接し方など、細かい手法を小池氏から伝授され、自民前職の大串正樹氏(51)らと争っているが、幾村氏陣営は「あと何回か(小池氏が)来てくれないと厳しいかもしれない」とこぼす。
小池氏の初選挙から応援する選対委員長の池田幹雄氏(90)でさえ、幾村氏は「(立候補まで)知らなかった」と言い、それでも「小池さんはうそをつかない。彼女が選んだ候補は間違いない」とキッパリ。あくまで小池氏に全幅の信頼を寄せての応援だという。
小池氏は宝塚の後、西宮市を回り、神戸最大の繁華街、三宮へ。兵庫1、3、4区の候補と合同で演説した。県中央部の4区に希望から立った野口威光(たけみつ)氏(43)も元秘書。東京生まれの僧侶で、兵庫県での活動期間は長くない。小池氏のメディア露出と「師弟関係」を売りにした追い風に頼っている。里帰りフィーバーの中で、元秘書2人の存在感は薄かった。【村上久美子】

