★憲法記念日などが連休中にあることから大手メディアは国民の憲法観などを世論調査によって測ろうとする。各社には世論調査室などの歴代の膨大な調査データが管理されていて、過去の調査との比較が一目瞭然だ。最近、「憲法は時代とともに変化、変容するものだ」「時代の要請に合わせて本来定期的な更新が図られるべき」「憲法は国の理想の姿を物語るもの」という説が首相・高市早苗を始め知識不足の有識者から発信されているが、憲法とは国家権力を制限し、国民の基本的人権を保障するために国民が定めた「最高法規」ではないか。
★変化・変容するのはその憲法下にある各法で、時代に合わせる必要があるのはそちらの方だ。今後も我が国が民主主義国家を歩む覚悟があるのならば25年10月28日、都内でのスピーチで米ドナルド・トランプ大統領が言う「80年前に講和が結ばれたその瞬間、あの非常に優れた人物は両国の間に友情を築くことについて語った。そして彼(マッカーサー)は実際に、ここで憲法を書いた。しかも1人でやったのである」と発言したが、これが正しいかはともかく憲法の掲げる理念はいまだ世界の中で、より先進的である。
★さて世論調査だが4月18、19日の毎日新聞の調査では憲法9条を改正して自衛隊の存在を明記することについて問うと賛成が43%、反対24%。わからないは31%。3日発表のNHKの調査では今の憲法を改正する必要があるかの問いに「改正する必要がある」が35%、「必要はない」が19%、「どちらともいえない」が42%。朝日新聞社は「今の憲法を変える必要があるかと問い「変える必要がある」が56%、「変える必要はない」37%。もし私が同様の設問で問われたら「わからない」と答えるのではないか。これらの調査は改正を前提に誘導する設問に見える。「憲法のどこに不自由があるか」「憲法はこのまま守るべきか」などの問いが加われば答えようもあるかも知れない。この設問では調査でなく欲しいデータを求める調査に見えるのは言い過ぎか。(K)※敬称略


