史上最年少プロ棋士、藤井聡太六段(15)が18日、大阪市の関西将棋会館で指された竜王戦5組ランキング戦準決勝で船江恒平六段(31)を72手で破り、史上最年少の15歳9カ月で七段に昇段した。

 自身が持つ記録を61年ぶりに塗り替えられた加藤一二三・九段は「文句なしの昇段。船江六段の作戦に対し、実に対応が正確で、正々堂々と受けて立っての圧勝」とべた褒めした。

 今年2月の朝日杯準決勝、羽生竜王戦を現場で観戦した。その時「駆け引きが上手で、巧妙な指し回し。欠点がない」と、デビュー時に比べてパワーアップした印象を持ったという。年内タイトルの可能性も高まる。「最短の目標が王座戦になる。挑戦者決定トーナメントの準々決勝(羽生竜王と深浦康市九段の勝者と対戦)がヤマ。相手が強くなるしマークも厳しくなるが、基礎はできている。十分戦えます」と話した。