12日に史上初の米朝会談を行う北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長と、トランプ米大統領が10日、ともにシンガポールに入った。初の「長期移動外遊」となる正恩氏が、20台以上の車列で到着した宿泊先ホテル周辺は、近隣住民も驚く超・厳戒態勢。トランプ氏のホテルは、正恩氏の滞在先から徒歩約10分の至近距離だが、本番までは自陣で作戦を練ることになる。そんな緊張感とは対照的に、歴史的会談を控えたシンガポールの街は、お祭り&歓迎ムードに包まれた。

 超厳戒体制の正恩氏とは対照的に、シンガポールの街は米朝会談を前に歓迎&お祭りムードに包まれた。トランプ&正恩両氏のそっくりさんで知られるデニス・アラン氏とハワードX氏は、「セルフィー撮影会」を実施。1回、15シンガポールドル(約1230円)だが、約200人の長蛇の列ができた。Tシャツ付きで並ばずに撮影できるレーンは、40シンガポールドル(約3280円)と高額だが、やはり多くの人が並んだ。一方、名所「マーライオン公園」には各国から多くの観光客が訪れていたが、シンガポール在住の女性2人は、米国やシンガポールの国旗とともに飾られた北朝鮮の国旗の前で記念撮影。「歴史的な会談を開くことは、シンガポールにも大きなチャンス」と話した。