欧州連合(EU)からの離脱が最大の争点となった英国下院(定数650)総選挙は投開票され、ボリス・ジョンソン首相率いる与党保守党が過半数を獲得、圧勝した。ジョンソン氏は13日、「1月31日までに必ずEUから離脱する。失望はさせない」と、1月末のEU離脱を断言した。下院などによると、保守党は故サッチャー元首相時代の87年総選挙に匹敵する大勝。労働党は大敗し、コービン党首は次期選挙までに辞任する。

EU離脱は16年6月の国民投票で決まったが、前回総選挙で過半数割れを喫し、少数与党となったメイ政権が迷走。ジョンソン政権でもEUとの離脱合意案は退けられ続けたが、ジョンソン氏は今回、「Get Brexit Done」(離脱をやり遂げる)と、ひたすら主張。残留か離脱か明確ではなかった労働党支持者の票も奪い、「ブレクジット疲れ」の国民の支持を集めた。ただEU離脱により英経済は衰退するとの見方もあり、英国は大きな岐路に立つことになる。