東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は18日、ギリシャの首都アテネで行われる聖火引き継ぎ式の更新プログラムを発表した。この日夜、組織委が国際オリンピック委員会(IOC)とギリシャ・オリンピック委員会(HOC)との電話会議を行って内容が固まった。

既に前日、新型コロナウイルス感染拡大で式典が大幅縮小されることが決まっていたが、渡航を断念した日本人聖火ランナーのビデオスピーチが実施されることになった。ともに五輪を3連覇した柔道男子の野村忠宏さんとレスリング女子の吉田沙保里さんが、出席できない代わりに、パナシナイコ競技場で行われる式典の中でメッセージを出すことになった。

現地でスピーチする予定だった組織委の森喜朗会長も、ビデオメッセージの形で大会開催への意欲や五輪発祥の国ギリシャへの感謝を語る見通し。聖火は、HOCのカプラロス会長やIOC委員から、アテネ在住の競泳オリンピアン井本直歩子さん(43)が引き継ぐことになった。その後、組織委のスタッフらと日本時間20日、宮城県の航空自衛隊松島基地へ運ばれる。同日の到着式は予定通り行われる。