発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎)が92歳の誕生日を迎えた26日、都内で大誕生会を開いた。席上で目からの飛沫(ひまつ)感染を防ぐ初のマスク「ドクター中松 スーパーメン SUPER M.E.N」の最新型として、頭から顔までカバー出来る上、折り畳んで、どこでも携帯することが可能な89型「ダブルプラス」を発表した。

「-スーパーメン」は、透明板で顔全体を覆う溶接マスクのような形状で、目からの感染を防ぐ初のマスクだが、89型では透明板の大きさを2倍にした。中松氏は「顔だけじゃなく頭もカバーできるし、あごが長い人も下までカバーする」と説明。冷却器も付いており「涼しくて曇らない」という。

次に、2歳未満の乳幼児がマスクを着けると危険という専門家の声が出ていることを受けて、乳幼児が着用可能な「-スーパーメン」79型も発表。昨年12月に誕生した長男義樹さんの長男で初孫の義瑛(よしあき)ちゃんが、79型を着けた写真も公表した。

さらに、昼の時間帯にカラオケや音楽クラブで興じるシニア層の感染が拡大しているケースが多い現状を受けて、「-スーパーメン」が巻かれた「スーパーメンマイク」も発表。この日の会見で早速、使用した。中松氏は「感染が広がらないマスクは、ありじゃないか」と発明の意図を語った。

中松氏は、2月14日に「-スーパーメン」を発表した当時を振り返り「私が最初、出した時は『分からない』とか『恥ずかしくて着けられない』とか言っていたのが、国内外で、まねっこしてコピーが出来ている」と、自身の発明が時代と世界を変えたと強調。「まねっこしたものは、どれもが『-スーパーメン』の130の(特許の)どれかに引っ掛かる」と、世界的に流布し、使用されているフェイスシールドを発明したのは、自分であると重ねて訴えた。そして「私は飛行機を作っているので、航空機の技術、流体力学の観点から、いかに軽く、丈夫にするかに取り組んだ」と胸を張った。

この日は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から「Withコロナ時代のソーシャルディスタンス誕生会」と題し、収容人数120人の会場への入場を40人に制限した上、全員が「-スーパーメン」を着用した。