渡辺明王将(36=名人・棋王)への挑戦権を目指す、将棋の第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦プレーオフ、豊島将之竜王(叡王=30)対永瀬拓矢王座(28)戦が30日午前10時から東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。永瀬は初の王将戦挑戦を狙って5戦全勝でトップを走っていたが、20日リーグ最終一斉対局で広瀬章人八段(33)に敗れた。豊島は同日4勝1敗同士の羽生善治九段(50)を下し、同じ5勝1敗で並んでプレーオフに持ち込んだ。

振り駒は歩が3枚出て、第60期、第67期以来の挑戦を狙う先手豊島先手2六歩、2日制のタイトル戦初登場を狙う後手永瀬後手8四歩と、お互いに飛車先の歩を突いた。

両者の対戦成績は7勝7敗。今年の叡王戦7番勝負は、第9局までもつれて4勝3敗2持将棋1千日手で挑戦者だった豊島が永瀬からタイトルを奪った。22日の第41回将棋日本シリーズJTプロ公式戦決勝でも豊島が勝ち、優勝している。

持ち時間は各4時間。30日夜には決着の見込み。