英国のエリザベス女王(94)の夫、フィリップ殿下が9日午前、ロンドン郊外のウィンザー城で死去した。99歳だった。英王室が発表した。

英メディアによると、殿下は1921年6月10日、ギリシャ生まれ。政変で脱出し、その後、英海軍に入隊。第2次大戦に従軍した。47年、当時の国王ジョージ6世の長女エリザベス王女と結婚し(52年に女王即位)、約70年以上にわたって支えてきた。女王との間にチャールズ皇太子ら3男1女がいる。失言で話題になることなどもあったが、国民から親しまれていた。

17年に公務から引退。今年1月には女王とともにコロナ・ワクチン接種を受けた。最近は体調を崩し、2月に入院、3月に退院していた。

ジョンソン首相は「殿下は世界中のあらゆる世代から愛された」などとたたえ、感謝した。

殿下は75年に女王とともに来日し、89年には昭和天皇の大喪の礼にも参列した。