米大リーグのクリーブランド・インディアンスが23日、先住民への人種差別だとの抗議を受けて今季終了後にチーム名を「ガーディアンズ」に変更すると発表したことを受け、トランプ前大統領が「このような動きは先住民にとって無礼。私たちの文化と遺産を破壊するための変更だ」とかみついた。1915年から現在のチーム名を使っているインディアンスは、球団名が先住民を指すため人種差別的だとの批判が年々強まっていた中、昨夏の白人警察官による黒人暴行死事件を機に人種差別に対する抗議運動が全米に広がったことを受け、球団名の変更が検討されていた。トランプ氏は昨年12月にそのことがメディアで報じられると、「インディアンス(先住民)にとって良いニュースではない。キャンセル・カルチャー(問題があると思われる行動や言動した人をボイコットすること)が働いている」とツイッターで批判していた。

トランプ氏は声明文を発表し、「1915年から続く名高く、大切にされてきた球団クリーブランド・インディアンスが、名前をガーディアンズに変えるなんて信じられるかい? もっとも怒っているのは私たちの国の多くのインディアン(先住民)であることは間違いない。クリーブランド・インディアンスという名前のチームがあることは名誉なことで、その名前とロゴをジャージーから引きはがすことは無礼なことではないか?」と持論を展開。自身を「元野球ファン」と称して球団名の変更を批判した。ちなみにガーディアンズは守護者を意味する。(ロサンゼルス=千歳香奈子)