日本将棋連盟は16日、「お~いお茶杯第62期王位戦7番勝負第4局」(18、19日、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」)の対局会場を大阪市福島区「関西将棋会館」に変更すると発表した。

九州北部地域での記録的な大雨による避難指示の発令状況を受け、関係者で協議の上、決定した。

王位戦は第3局(7月21、22日、神戸市「中の坊瑞苑」)を終え、初防衛を目指す藤井聡太王位(棋聖=19)が、挑戦者の豊島将之竜王(叡王=31)に2勝1敗とリードしている。第4局は、藤井が豊島をかど番に追い込んで初防衛に王手をかけるか、豊島が対戦成績をタイに戻すか、中盤の大一番となっている。

タイトル戦が天候に左右されるケースは過去にもある。1994年(平6)2月の第43期王将戦第5局(青森県三沢市)は、対局者らを乗せた飛行機が天候不良で三沢空港に着陸できず、羽田に引き返したため、2日制を1日制に短縮した。また、15年3月の第64期王将戦第5局(新潟県佐渡市)は荒天のため佐渡汽船のフェリーが欠航となり、前日移動が不可能になった。この時は日程が短縮され、初日午後から対局は始まり、2日目に夕食休憩を設ける(通常、昼食休憩のみ)という変則2日制で対局したという例がある。

日本将棋連盟によると、「天候に影響されて対局会場を直前に変更するのはきわめて珍しい」という。