河野太郎行革相が16日、グループインタビューに応じた。自身のパワハラ疑惑については反省する一方で森友学園を巡る問題、政治とカネの問題などを改めて語ったが、これまでの主張を繰り返すなど、安倍晋三前首相、菅義偉首相への配慮や忖度(そんたく)が透けて見えた。

河野氏が資源エネルギー庁の幹部職員に対し、高圧的な言動によるパワハラを行った疑いを「文春オンライン」が報じた。

河野氏 言葉遣い、気を付けなくちゃいかんところはある。そこは反省しなくてはいけない。やる気がない。サボタージュとは言いませんが、規制改革の現実を見ずに役所の理屈というは通らないということは厳しく指摘していきたい。言葉遣いは、丁寧に丁寧にやらにゃいかんのかなと思う。

パワハラ疑惑について反省する一方で、ネガティブな官僚体質を批判した。総理総裁となった場合の政権運営で安倍・菅政権からの脱却か、継承かを目指すかについて。

河野氏 何から脱却するのか。何から継承するのか。よく分からない。

明確な回答を避け、森友学園を巡る公文書改ざん問題についても、これまで通り、再調査を行わない方針を強調した。

河野氏 再調査については先日、申し上げた通り。1人1人のお気持ちに向き合って、受け止めることは政治として大事。

政治とカネの問題についても安倍晋三前首相に対する忖度(そんたく)を感じさせ、菅政権の総括についても配慮を伺わせた。

河野氏 党のガバナンスをしっかりと規定していく必要があるのかなと思う。(菅首相は)どこかで正当に評価していただきたい。背中で語る、昭和のオヤジみたいな感じなのかな。

父洋平氏は自民党総裁となったが総理の座には就けなかった。洋平氏への思いや、父からの応援については無関係として否定した。

河野氏 まったく関係ないです。かけられた言葉もありません。全然、関係ないです。

◆河野太郎(こうの・たろう)1963年(昭38)1月10日、神奈川・平塚市出身。米ジョージタウン大卒。父の洋平氏は元自民党総裁、元外務相、祖父の一郎氏は元農林相。96年初当選。当選8回。外務相、防衛相などを歴任し、昨年9月発足の菅政権で行革相とワクチン担当相を兼務。神奈川15区。血液型O。