埼玉県戸田市議のスーパークレイジー君議員(35、本名西本誠)が15日、1月の初当選後に、公職選挙法に定められている3カ月の居住実態がないことを理由とした、埼玉県選管による当選無効の裁決取り消しを求めた訴訟で、東京高裁(渡部勇次裁判長)から請求棄却の判決を言い渡された。判決後に会見を行ったスーパークレイジー君氏は「当選無効になる覚悟はあったけれど、悔しい。(19日公示の)衆院選に出る準備はしていましたが、今回は出ずに、投票してくれた方のためにも最後まで戦いたい。『1日でも長く議員でいてほしい』という声もあるので」。戸田市議としての延命も含めて、最高裁に上告することを明かした。

最高裁からは、住居の賃貸契約、定期的に利用した駐車場の場所特定のあいまいさを含めた供述の変遷などから「原告が同居室で日常的に生活していた事実がないと認めることが出来る」と伝えられた。

最高裁での判決が覆ることは難しいことが予想され、上告後も年内には結論が出るとみられる。スーパークレイジー君氏は「議員バッジがなくなったとしても、やれることはあると思う。戸田で地域貢献していきたいと思っていますし、(少年)野球チーム(創設)の話とかもある」。今まで活動してきた地域の子どもたちとの清掃活動や、課外学習などは継続していく意向だ。

戸田市議としての議員バッジを失った場合は、次期戸田市議選に再挑戦だけでなく、「来年の参院選とかも考えてはいます」。市政、国政を含めたさまざまな選択肢を検討していく。