一力遼天元(24)に関航太郎七段(20)が挑戦している、囲碁の「第47期天元戦5番勝負第4局」が6日、兵庫県洲本市の「ホテルニューアワジ」で打たれた。対局は午後4時53分、199手までで黒番(後手)の関が中押し勝ちした。シリーズ成績を3勝1敗として、天元を奪取。昨年、初タイトルとなった新人王に続き、初の7大タイトル獲得となった。規定により、関は7日付で八段に昇段する。

20歳0カ月での天元獲得は、2011年(平23)の第37期に井山裕太が達成した22歳5カ月を大きく更新する最年少記録。7大タイトル(棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖・十段)では、19年の第44期名人戦で芝野虎丸が獲得した19歳11カ月に続いて2番目。また、デビューから4年8カ月での7大タイトル獲得は、一昨年の名人の芝野(5年1カ月)を上回る史上最速記録でもある。

タイトル獲得に、師匠の藤澤一就八段(57)は、「想像以上の結果でびっくりです。彼の良い点は、人よりも非常に高い集中力があること。戦機を見るに敏で、相手の急所を崩して優位を築き上げるタイプで、それを見込んでプロ棋士を薦めたくらいです。内容的にも、新人王戦の時よりいつもの持ち味以上の力を発揮してくれました」と話していた。