北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)=19トン」が遭難し、11人が死亡、15人が行方不明となった事故を受け、鈴木直道北海道知事(41)が28日、斜里町を訪問し中山展宏国土交通副大臣(53)へ緊急の要望書を提出した。

事故発生から6日目、鈴木知事は同町を訪れ乗客の家族と面会。遺体が安置されている施設に足を運んで献花し手を合わせた。報道陣を前に「ご遺族のみなさまから率直な今の思い、そして今もなお見つからないご家族の胸が張り裂けそうな思いを直接お伺いしました。しっかりと(北海)道としてもみなさんの声に寄り添って、引き続き全力で捜索活動をはじめとして取り組んでいきたいと思います」と口にした。

また運航会社「知床遊覧船」(斜里町)の桂田精一社長(58)とも面会したことを明かし「ご遺族の方に対して、真摯(しんし)に向き合い、ていねいに対応いただきたいということを直接申し上げました」と話した。

鈴木知事はその後、中山国土交通副大臣へ緊急の要望書を提出。同副大臣は「国土交通省としてみなさんに大変なご協力をいただきながら捜索救助活動をさせていただいている。ご家族の思いにしっかり応えるべく、捜索と救助、原因究明に向けて取り組んでいきたい」と話した。