参院選(22日公示、7月10日投開票)へ向けて19日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(午前7時30分)で9党党首による討論会が行われた。岸田文雄首相(自民党総裁)、公明党の山口那津男代表、立憲民主党の泉健太代表、日本維新の会の松井一郎代表、共産党の志位和夫委員長、国民民主党の玉木雄一郎代表、れいわ新選組の山本太郎代表、社民党の福島瑞穂党首、NHK党の立花孝志党首が参加した。安全保障政策を巡り、日本は抑止力向上のために「原子力潜水艦」を持つべきかがテーマに上がった。

国民民主、維新、NHK党が保有に賛成。討論は熱を帯びた。国民民主の玉木代表は「原潜は3、4カ月潜ることができる。新しい技術の導入を検討すべき」と強調。岸田首相は「原子力潜水艦は莫大(ばくだい)なコストと開発までに多くの人員が必要。原子力基本法第2条をどうクリアするのかという問題もある」と慎重姿勢を示した。維新の松井代表は「日本で原子力潜水艦を作るというよりも、アメリカとの日米同盟の中でシェアしていけばいいと思う」と訴えた。立民の泉代表は「原潜が日本に適した戦略とは思えない。日本の潜水艦は原潜より5倍から10倍安い。1個豪華なものがあれば強くなるという話はない」と述べた。公明党の山口代表は「性能的にも国民の理解を得ることは難しい」と話した。共産党の志位委員長は「日本が軍拡で構えたら、相手も軍拡を加速させます。悪循環に陥ってしまう」。社民の福島党首は「軍拡競争していくことに反対。平和の構築こそすべき」とした。NHK党の立花党首は「日本の敵は明らかに中国。世界を侵略しようとしている中国には、しっかりした防衛力を持たなければならない」と主張。れいわの山本代表は「日本が攻撃されるリスクを負うことになる」と語った。