名古屋市の名古屋駅前に建つ複合商業施設「ミッドランドスクエア」25階に新設される名古屋将棋対局場の内覧会が21日、行われた。

トヨタ自動車が将棋文化の発展のため、名古屋オフィス25階の会議室フロアの100畳超の一室を無償貸与した。

公式戦を行う常設の対局場としては東京の将棋会館、大阪の関西将棋会館に続き、3カ所目。地上約120メートルにある常設の対局場としては日本一の高さに位置し、窓からは名古屋城などが一望できる。対局の合間の昼食などの勝負メシは、日本将棋連盟が用意し、当面は出前による「ひつまぶし」など名古屋メシはお預けとなる。

畳84・5枚が敷き詰められた名古屋将棋対局場には将棋盤、駒、駒台など置かれていた。同連盟の担当者は「東京、大阪、名古屋、この3都市に常設の対局がそろうことは念願でした」と喜んだ。天井には対局中の盤面を撮影できるカメラが設置され、最大7局まで対応可能だ。

開場日の22日には「こけら落とし対局」として、順位戦A級1回戦、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖=19)、日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(52)戦と、順位戦B級2組1回戦の杉本昌隆八段(53)佐々木慎七段(42)戦が行われる。

対局中の棋士の昼食や夕食メニューが注目されるが、「こけら落とし対局」では連盟が和、中華など3種類の弁当を用意。棋士に選んでもらう方式を取る。当面は名古屋メシはお預けとなるが、担当者は「将来的には出前も選択の1つです」と話した。