ワールドカップ(W杯)カタール大会で日本がクロアチアに敗れ、8強への夢が散って一夜明けた6日、中盤を担ったMF守田英正(27=スポルティング)の高校時代の恩師、金光大阪の岩松哲也監督(59)は教え子へねぎらいの言葉を送った。

守田はボランチとして、3試合に先発出場。岩松監督は「よく頑張った。日本サッカーの歴史は間違いなく変わったので、十分に役割を果たした。もう1回、4年後を目指して、やってほしい」と語った。

守田について「自ら上のレベルにハードルを上げて、挑戦する姿勢をつねに持っていた」と振り返る。たとえば持久力。入学時から鍛錬を重ね「他の人間が勝負についていけなくなったので、自分で自分にタイムを上げて課題を与えていた。5秒でも10秒でも…と、必死でしたね」と言う。

守田の地道な努力の過程は、いまの生徒にも伝える。「コツコツ積み重ねてW杯に出場できた。今の高校生でも当時の彼と同じようなレベルの子はいる。決して(W杯は)夢物語ではない」と指導している。

同校校舎にはW杯出場を祝う垂れ幕がかかる。森保ジャパンの中核を担った男は“生きた教材”となっている。【波部俊之介】