参院は8日、昨年7月の初当選から1度も国会に登院していないNHK党のガーシー(東谷義和氏)参院議員を懲罰委員会に付すことを決定した。

この日の参院本会議にガーシー氏が欠席したことを受け、尾辻秀久参院議長は「速やかに懲罰委員会へ付託する」とし、国会議員が国会欠席を理由に懲罰委員会に付される初の事例となった。

懲罰委員会は鈴木宗男委員長と理事による初協議を行い、10日に懲罰委員会を開会する方向で調整に入った。鈴木氏は「一にも二にも国会議員は登院の義務がある。これは何人も守るということが前提」とし、「時間をかけないでスムーズに進めていきたい」と処分検討へ向けた動きを加速させる方針を示した。

尾辻氏は1月30日、ガーシー氏に対して国会法に基づいて国会出席を促す「招状」を74年ぶりに発出した。国会法第124条は議員が正当な理由なく、召集日から7日以内に召集に応じない場合は議長が招状を発し、受け取った日から7日以内に出席しない場合は懲罰委員会に付すとし、今月6日以降に開会された本会議や委員会の欠席が該当する。懲罰処分には重い順に除名、登院停止、議場での陳謝、戒告がある。【大上悟】