4月の衆院山口2区補選で初当選した自民党の岸信千世氏が2日、衆院財務金融委員会で初めて質問に立った。「この委員会で初めての質疑となります。ぜひお手柔らかに、よろしくお願いいたします」と、切り出した。

先月のG7財務相・中央銀行総裁会議で議論された金融システム強化などに関し、G7での議論の成果に対する認識を鈴木俊一財務相に問うたほか、日本の防衛費増額や少子化対策の財源確保、岸田政権が進める「貯蓄から投資へ」の考え方などを、管轄する各省庁にそれぞれ質問した。

各省庁からはさまざまな答えを得たが、そこからさらに切り込んで議論を深める展開にはならなかった。質疑終了の時間が迫ると「質疑の時間が来てしまいました。本当にありがとうございました」と述べ、約15分の質疑デビューを終えた。

信千世氏は、政界を引退した岸信夫元防衛相の長男。衆院山口2区補選では当初圧勝も予想されたが、選挙前のホームページへの家系図掲載などが批判を浴びた。選挙戦では野党系の平岡秀夫元法相に約5700票差まで詰め寄られ、辛勝での初当選となった。