経済同友会の新浪剛史代表幹事(サントリーホールディングス社長)は29日、東京都内の日本記者クラブで会見し、故ジャニー喜多川元社長による性加害を認めたジャニーズ事務所をめぐる問題に言及した。

「(同様の事例が起きれば)欧米のスタンダードでは、その会社そのものが立ちゆくことは難しい」とした上で「『日本は変わった国ですね』というネガティブな反応がある。正直、海外からは理解をされていない」と指摘した。

「私たち企業は一生懸命、虐待は絶対に許さないという心情を持っているが、おかしな国ですねと思われるのは大変遺憾だ」と危機感も示した。

その上で「海外で批判されるからではなく、日本の企業が持っている自らの行動規範の中で、人権は非常に重要だ。そういう意味で、今回明確になったジャニー氏の行いは、けして許されるものではない」と、あらためて述べた。

「企業それぞれの(事務所への)批判は、欧米のものとほぼ同一だが、日本全体の動きがおかしいねと、とりわけ、欧米から批判がある。しかし、われわれ企業はそれぞれの判断で、人権(に関わる問題)や児童虐待に対し、それをしてきた会社に、今後も付き合いをすることはできないというのは、明確にしている」とも訴えた。

新浪氏は今月12日の代表幹事としての定例会見で「調査の内容や対応が不十分で、真摯(しんし)に反省しているかどうか疑わしい」と、事務所側の対応を批判した。新浪氏や、経済同友会に脅迫などが寄せられているとの声があるという質問には「批判もいろいろある。いろんなものの考え方をされる方がいると思います」と、暗に認めた。

サントリーを含めて、大手企業の間で、事務所所属タレントと新たな広告契約を結ばない動きが拡大しているが、新浪氏は「(事務所側に)どうしてもらったら(起用を)再開できるということを伝えるのは、義務としてあると思う」とも述べた。