将棋で史上初の8大タイトル独占を果たした藤井聡太竜王(21=名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)が3連覇を目指して同学年の伊藤匠(たくみ)七段(21)の挑戦を受ける、第36期竜王戦7番勝負第2局が17日、京都市の世界遺産「総本山仁和寺」で始まり、午後6時すぎ、後手の伊藤が60手目を封じて1日目を終えた。
シリーズ対戦成績は藤井の1勝0敗。11日に全8冠制覇を達成後、初対局となる藤井が連勝で流れを引き寄せるか。伊藤がタイに持ち込むか。形勢はほぼ互角とみられる。
対局場は仁和寺の御所庭園の宸殿(しんでん)。普段は薄暗いが、対局時だけ特別に多くの照明がともされ、ふすま絵が美しい。午前8時49分に藤井が入室し、上座に座った。藤井は駒袋から駒を盤上の出した後、普段なら一礼して、王将の駒を取るが、一礼を忘れたことに気づき、一礼し直してから王将を取った。
駒並べでは、左の銀を取ろうとして、他の駒を盤から落とす“ハプニング”も。歴史的偉業達成の疲れからか、普段とは違う様子がうかがわれた。対局開始前に藤井は目を閉じ、集中力を高めた。
藤井の先勝を受けての第2局。互いの角を交換して戦型は角換わりになった。藤井のエース戦法だ。16年デビュー以来、先手角換わりは64勝9敗。8割7分7厘の圧倒的な勝率を誇る。午前中はハイペースで進み、藤井が4筋から仕掛けた。午後からは読みのぶつかり合いとなり、お互いが長考を重ねた。57手目に藤井が飛銀取りの角打ちで、一気に緊迫感が高まり、2日目午前から終盤戦に突入しようかという激しい戦いだ。伊藤のタイトル戦初勝利か。藤井の8冠初白星か。2日目は18日午前9時に再開し、夜までに決着する見込み。【松浦隆司】

