岸田文雄首相が1日の参院予算委員会で、れいわ新選組の山本太郎代表から「『増税メガネ』と呼ばれる政治家がいます。誰のことかご存じですか」と問われる場面があった。

増税イメージがぬぐえない首相に対し、SNS上などで指摘される呼称について、首相は「はい、ネットなどで、そういった名前で私を呼んでいる動きがあることは承知をしています」と、先月27日に立憲民主党の長妻昭政調会長に指摘された時と同様、冷静な表情で応じた。

すると山本氏は「そのニックネームが『増税クソメガネ』に進化した政治家がいます」と、首相の増税イメージへの批判が、さらに強まっていることに言及。これが誰かと問われた首相は「名前が進化したと。そういったことについては承知していません」と述べるにとどめた。

首相に対しては、ほかにも「増税クソレーシック」「減税ウソメガネ」などの呼称が日々、増えている。

一方、山本氏は「岸田総理のあだ名は、私自身は大変失礼と思う。総理は減税を推し進めようとしている。賛否はありますが、(減税方針は)一定評価されるものと思う」と述べた。

一方で、1人当たり4万円の所得税や住民税の減税が始まる時期が来年6月以降と想定されていることに触れ「総理、このままでは人が死にます。(6月では)間に合わない。今現在、困っている人がいっぱいいる。年を越せるか分からない人も事業者も多い。今は国難ですから」と、開始時期の遅さを批判した。党が求める消費税の廃止や物価高が収まるまでの一時金給付、社会保険料の減免が必要と主張し「(せめて)消費税減税をぜひ、やっていただけないか」と促したが、首相は「問題意識は各党に共通しており、要は手法の問題。政府としては消費税減税は社会保障との関係で(その手法を)取らないと申し上げている」と、応じなかった。【中山知子】