将棋界史上初の8タイトル全制覇を達成した藤井聡太8冠(21)に対する内閣総理大臣顕彰式が13日、首相公邸で行われ、岸田文雄首相から顕彰状と記念の盾が贈られた。
懇談の場では、首相が藤井にAIとの向き合い方について、質問をするひと幕があった。「藤井竜王名人は、AIを駆使して日ごろ研さんを積んでいると聞いている。AIには素晴らしい可能性がある一方、リスクもある。どう付き合っていくか、今、日本のみならず世界の人がいろんな意味で苦労している。課題でもある」と切り出した。
「藤井竜王名人のAIと将棋における向き合い方は。AIはどんな存在なのか」と首相に問われた藤井は「将棋の世界は2010年代くらいから、AIが棋士の実力と同等以上の実力を得るようになりまして、私も2016年くらいからAIを活用して、研究に取り組んでいます」と説明。その上で「AIは以前から、人間より計算力が高い。読みの力も以前から高かったが、一方で、将棋は読みの力だけでなく、局面を判断、評価する力も重要になります。それが(AIで)非常に強化されて、プロ棋士の実力を超えるようになったということかと思います」と、将棋AIの進化について説明した。
また「私自身、形勢判断、局面を見てそれをどのようにとらえて判断するか、というところにおいて、AIを参考にしながら、その能力を強化できるようにと思って、取り組んでおります」とも答えた。
岸田首相をめぐっては、生成AIを使って作られた自身の偽動画がSNS上で拡散される問題に直面したばかり。AIの持つ可能性だけでなく、リスクも目の当たりにした直後ということもあってか「うん」「なるほど」とうなりながら、藤井の答えを聞いていた。

