石破茂首相は9日、原爆投下から80年となった長崎市で行われた平和祈念式典でのあいさつの最後に、6日の広島市の式典と同様、被爆者の言葉を引用した。

石破首相が口にしたのは 永井博博士(1908~1951年)の「ねがわくば、この浦上をして世界最後の原子野たらしめたまえ」という言葉。あいさつで、首相は「長崎医科大学で被爆された故・永井隆博士が残された言葉です」と説明し「長崎と広島で起きた惨禍を2度と繰り返してはなりません」と語った。

永井博士は、自身も原爆で被爆しながら救護に尽力した医師。随筆家としても知られ、石破首相が引用した一節は「長崎の鐘」という作品に登場する。俳優窪田正孝主演で2020年に放送されたNHK連続テレビ小説「エール」では、永井博士がモデルの人物が登場し、俳優吉岡秀隆が演じた。

石破首相は広島市の平和記念式典の際は、「太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり」の一節を2度繰り返した。被爆した歌人、正田篠枝さんの歌集「さんげ」に登場する歌で、SNSには「泣けました ありがとうございます」「石破総理のスピーチに心打たれました。戦後80年談話も期待しております」「物凄く心のこもった良きスピーチでした!!歌も素晴らしかった!」などのコメントが寄せられた。

この日、首相が言及した永井博士の言葉にもも「今日の長崎の『世界最後の原子野』といい、広島での『太き骨は…』の短歌と言い、石破さんの引用のチョイスとてもいいと思う。『悲しみ』が素直に、特に若者や子どもたちに伝わりやすいと思う」「石破、すばらしい」「アンジェラスの鐘、永井隆--なかなかええ挨拶やんけ石破茂」「永井隆博士の一節が引用されたのは、すごい嬉しかったな」「石破首相の挨拶がまたも良かった」と、評価するコメントが寄せられた。