テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)は25日の放送で、高市早苗首相が打ち出した総合経済対策をめぐり、恒例のパネルコーナーで特集した。その中で、レギュラーコメンテーターの玉川徹氏が、解説で出演した著名エコノミストと、激論バトルになる場面があった。
番組では、政府が21日に閣議決定した新たな経済対策について、特集。高市首相は発表の際、「物価高への対策を最優先に強い経済を実現する」と強調したが、補正予算による一般会計が約17・7兆円投入され、総額で約21・3兆円と、過去最大規模の対策となった。パネルコーナーでは「家計にどう影響?21・3兆円経済対策」「巨額膨張の中身と効果」などをテーマに、第一生命経済研究所首席エコノミストの永浜利広氏を解説に迎えた。永浜氏は、高市政権の経済財政諮問会議の民間議員の1人でもある。
玉川氏は、今回閣議決定された経済対策の内容に否定的な見解を示し、第2次安倍政権で進められた「アベノミクス」でも、日本の国際競争力や1人当たりGDPは下がり続けているとして「日本の国力は上がっておらず、むしろ下がっている。アベノミクスみたいなことをさらにこれからやろうというのは、ぼくは考えられない」と述べ、積極財政派といわれる高市首相の経済対策を疑問視した。 さらに、「補正予算を見ればブレーキがぶっ壊れたとしか見えない」と主張。ここ数年の補正予算が「物価高」を理由に、リーマンショックや東日本大震災といった有事並みの額となっているとして「もし、補正予算をいっぱい組むなら当初予算を少なくするならまだ分かるが、当初予算もふくらんでいる」と、主張した。
永浜氏が「GDPで、当初予算は下がっていると思いますけどね」と述べると、玉川氏は「でも、結果としてトリプル安になっているじゃないですか。長期金利が上がっている」と主張。永浜氏は「なっていない。長期金利は上がっていない。下がっています。先週金曜日に下がりました」。これに玉川氏は「先週は下がっていたけど、トレンドを見ていたら完全に上がっている」と言い返したが、永浜氏は「それは、アメリカの利下げ観測が後退しているのが大きいですね」と述べた。
これを受け、玉川氏は「そういう短期的な話ばかりしていてはだめですよ」と、いさめるような言い方をした。永浜氏は「いや、長期的にもそうですよ」と譲らず「名目成長率は3%を超えているじゃないですか。3・9%じゃないですか。まだ長期金利って、そこまで上がっていない」とデータに基づいて説明したが、玉川氏は「そこまで上がっていないだけで、十分上がっているじゃないですか」と譲らず、永浜氏が「名目成長と比較しないと、財政の影響は見れないんです」と述べたところで、MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一が引き取り、「長期的に見ても、この先(長期金利の数字は)落ち着いていくんですか」と永浜氏に問うた。
永浜氏は「落ち着くと思いますよ。週末のG20でも、IMF(国際通貨基金)の専務理事から、日本は財政規律が守られているとお墨付きを得ている。今日あたりも長期金利は落ち着いている」と訴えたが、その間、玉川氏は自席から何か訴えたため。羽鳥が「ちょっと待って、ちょっと待って」と、発言をかぶらせないように玉川氏に注意する場面もあった。
永浜氏の発言が終わったところで、「はい」と指名された玉川氏は「じゃあ、これから永浜さんは(長期金利が)どんどん下がっていくトレンドに入るということですか。言っちゃっていいんですか、それ」と、言質を取るよう挑発的な指摘もまじえた。
永浜氏は「このまま落ち着くと思いますよ」と述べつつ、「言っちゃっていいんですか」の指摘には「落ち着くと思う。名目成長率を上回るような状況にはならないと思います」と慎重に回答。「そもそも長期金利って、名目成長率が上がれば上がるんですよ」と話す永浜氏のコメントに、玉川氏がかぶせるように「いや、名目成長率が変わらないなら、そのまま横ばいになるというふうなことでよろしいですね」と念押しすると、永浜氏は「今後の状況次第ですね、逆にアメリカが利下げするなら、下がる可能性もあると思います」と持論を訴えた。
羽鳥は「うーん。なるほど。はい」と受け取り、次のテーマに話題を移した。

