テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)の大越健介キャスターは15日夜の放送で、東京・上野動物園の双子のジャイアントパンダ、雄のシャオシャオ、雌のレイレイが来年1月下旬に中国に返還されると決まったことをめぐり、日本側に対し新規貸与について態度を明確にしていない中国側に、「勇気ある大人の対応」を求めた。

シャオシャオとレイレイの返還について、東京都は15日、正式に発表。パンダの所有権は中国にあり、返還期限は来年2月20日だったが、約1カ月、前倒しになった。上野動物園で2頭を観覧できるのは、来年1月25日までで、2頭が返還され新規の貸与がなければ、1972年(昭47)10月、日中国交正常化を記念し上野動物園に雄のカンカンと雌のランランが来日して以来、日本のパンダは半世紀ぶりにゼロとなる。高市早苗首相の台湾有事をめぐる国会答弁以降、中国との関係が悪化する中での出来事。パンダは日中友好の象徴の1つといわれてきたが、番組では、「中国とのパンダ外交が大きな転換点を迎えている」と伝えた。

番組に出演している同局の安藤萌々アナウンサーは「このまま返還となると、国内のパンダゼロは1972年以来初めてということで、私もパンダが日本にいるのが当たり前な感覚だったので、そうか…と思いました」と、コメント。小木逸平アナウンサーも「小さいころから上野に行って見ていましたし、親になったら子どもを連れて見に行きました。非常に愛くるしさを感じてきたファンの1人ですが、こういったニュースに触れると、分かってはいることではあるんですが、(パンダは)外交のツール、手段の1つという現実を突きつけられます」と、複雑な思いを口にした。

小木アナの言葉に、大越キャスターは「本当にそうですよね」と応じ、「子どもたちから『どうして、上野からパンダはいなくなっちゃったの』と聞かれたら、保護者の方は困るんじゃないかと思うんですよね」とした上で、中国側への思いを吐露。「心の交流は政治的なメンツより貴重なものだと思う。中国側からまだ(新規貸与に関し)明確な答えというものはありませんけれど、日中関係が難しい時だからこそ、パンダを貸与しますよという、ある意味勇気ある大人の対応を、中国当局には期待したいと思います」と語った。