全日本囲碁連合は8日、国内のトップ、若手棋士の強化育成を狙いとした合宿を東京都北区の「味の素ナショナルトレーニングセンター」で公開した。

今回参加したのは一力遼5冠、藤沢里菜女流本因坊、上野愛咲美女流名人、上野梨紗四段ら34人。5日から始まり、9日まで行う。囲碁の対局だけではなく、新体操やフェンシングなどの他競技団体の練習を見学したり、メンタルトレーニング、リラックス効果や身体機能の活性化を目的としたフィジカルトレーニングなども経験した。

3年前に中国・杭州で開催された「第19回アジア競技大会」ではマインドスポーツ競技の1つとして囲碁が採用された。JOCを通じて男子5人、女子3人の代表を派遣し、男女の団体戦で銅メダルを獲得。昨年11月にはJOCに承認団体として正式加盟した。世界で勝てる棋士を育成すると同時に、国際的な友好親善も目指す。

一力は「対局に臨む際のメンタルを高めていく必要があると感じました。座って対局を続けていくなかで、姿勢や呼吸が大事だとわかりました。日常化してルーティンになれば、総合的な向上につながる」と話した。

また、過去最高の24個のメダルを獲得したミラノ・コルティナ五輪では、スノーボードが競技として印象に残っているという。「ここ数年の躍進は、国内での練習場の整備などの環境づくりが大きい。20歳前後が躍動している。囲碁もここ数年、国際棋戦で互角に渡り合えている。若手も頑張ってくれれば層が厚くなる」と期待していた。

上野梨は、スクワットやプランクなどのトレーニングを通じて体力の重要性を感じたという。「すべてのことに興味があり、今回の合宿はワクワクしていました。脳とトレーニングが関係あると知り、これからジムに通ってみようかな」と語っていた。

合宿最終日となる9日には2008年(平20)北京五輪のフェンシング男子フルーレ個人、12年ロンドン五輪同団体銀メダリストである太田雄貴JOC専務理事の特別講習も予定されている。