こんにちは。今週のコラムでは先週、グッドウッド競馬場のサセックスS(4着)で素晴らしい走りをしたバスラットレオンの事からお話をしたいと思います。

レースは皆様もグリーンチャンネルで観戦をされてよくご存じだと思いますが、バスラットレオンは逃げの戦法で、彼自身のリズムで最後まで精いっぱい走り抜けてくれました。坂井騎手はスタートから下り坂と特殊なコース形態をしっかり意識し、上手に馬のバランスを取った中でゲートを速く出しました。これは鞍上が、前走のジュライCを経験したこと、また、日々の海外遠征の経験が生きていたと感じます。

他の馬たちはイギリスのシーズン真っただ中でどの馬も絶好調の状態。バスラットレオンはドバイからの休み明けで、その分負けたと感じるので本当に悔しい気持ちです。いろいろなご意見の中で斤量の重さの事が言われていますが、ヨーロッパの馬はこの斤量に慣れています。バスラットレオンが初めて背負う61・5キロに対応出来たのは、彼の精神力と馬の状態の良さで補えたということでしょう。

このレースで、次走のジャックルマロワ賞制覇への期待が一層膨らみましたし、もちろん状態も上がると思うので、本当に楽しみです。また、今週の日曜日にモーリスドゲスト賞を走るキングエルメスも、ジュライC後から3歳馬特有の夏の成長が見られ、精神的にも肉体的にも日々成長していると、ニューマーケットで実感しました。どれほどのパフォーマンスが出来るのか、今から楽しみです。

今週の日曜日も夜遅くまで、キングエルメスの応援をお願いします。話は、変わりまして、先週から私はホー騎手とともに栗東トレセンや新潟競馬場を訪れていました。初来日の最初の週に、新潟競馬場名物の1000メートル直線コースで、身元引き受け調教師である安田隆行先生が管理するカゼノタニノアヤカで初勝利を挙げる事が出来ました。この勝利は、ホー騎手や私にとって、とても特別な日本初勝利でした。初勝利のボードを持ってくれた坂井騎手や、同じように駆け付けてくれた松山騎手に対して、あの場に一緒にいてくれた事に本当に感謝と友情を感じていました。ここから1カ月ありますが、新潟、小倉、札幌と日本中を縦断する予定なので、今後ともホー騎手の応援をお願いします。

(レースホースコーディネーター)

新潟12Rを制したカゼノタニノアヤカとホー騎手(右)(撮影・丹羽敏通)
新潟12Rを制したカゼノタニノアヤカとホー騎手(右)(撮影・丹羽敏通)
新潟12R、カゼノタニノアヤカで来日初勝利を挙げ、引き揚げるホー騎手(撮影・丹羽敏通)
新潟12R、カゼノタニノアヤカで来日初勝利を挙げ、引き揚げるホー騎手(撮影・丹羽敏通)