エフフォーリア、ヴェラアズール、デアリングタクトなど、名だたるG1馬に出資してきたKAZFORIA氏が、出資馬を選択する上での着眼点を解説します。(毎週火曜日、木曜日更新予定)

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体高は、き甲(背中と首の境目の背中が1番盛り上がっている部分)から蹄(ひづめ)の先までの長さを計測したものである。

黄色の矢印の指す部分がき甲。赤い線が体高
黄色の矢印の指す部分がき甲。赤い線が体高

タイトルでも示したが、馬体の大きい馬と小さい馬が同じレースで走るのは、大人と子供の運動会のようなもの。子供と大人が徒競走をすれば、ほとんどのケースで大人が勝利するだろう。競馬においても、小さな馬が大きな馬に対抗するのは一般に困難とされる。将来、愛馬が小さな馬に該当しないよう、体高を見て出資を判断することが重要だ。

体高は募集段階で150センチある馬から選ぶのが無難である。私の場合は馬体の成長を考慮し、次の3つの時期における体高を見て判断している。

A 7月15日以前に測定 146センチ以上

B 7月16日から9月15日に測定 148センチ以上

C 9月16日以降に測定 150センチ以上

クラブによって募集時期が異なるため、時期によって条件を変動させた。募集時期に合わせて、必要な体高を満たす馬から出資するようにしている。

なお、募集馬カタログに掲載された写真で注意すべき点がある。それは、馬体の大小にかかわらず、どれも同じ大きさに見えることだ。小さい馬はアップで撮影し、大きな馬は引いて撮影しているためだろう。募集馬カタログでは、小さい馬ほど大きく撮影されているように感じることもある。この点はぜひ注意してカタログを見てもらいたい。

ただ、馬体写真は何枚も見ているうちに、馬格がある馬とない馬の違いに気付けるようになってくるはずだ。慣れるまでは、体高の数値とともに馬体写真を見るといい。小さいと感じた馬は、出資を避けるのが無難かもしれない。