IFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表する2023年のロンジン・ワールドベストレースホース(WBRH)ランキングが日本時間23日(火曜)の夜にロンドンで発表になりました。

対象とされたのはレーティング115以上の288頭。日本調教馬は、これまで最多の56頭がリストアップされました。

注目されたイクイノックスのレーティングはジャパンC優勝時にJRAがつけた133が上方修正されて135となりました。これは1999年にエルコンドルパサーが獲得した134を超える日本馬の最高です。

世界一の競走馬を生産したノーザンファーム、木村厩舎、ルメール騎手をはじめ、この馬にかかわったすべての皆さまに賛辞の言葉と祝福を申し上げたいと思います。


レーティング128の2位はフランスのエースインパクトと英国のモスターダフの2頭。エースインパクトは仏G1凱旋門賞が芝・L部門で128となり、モスターダフは英G1プリンスオブウェールズSの4馬身差快勝が評価され、芝・I部門でイクイノックスと並ぶ128となりました。


日本馬の2位はドウデュースとタイトルホルダーの2頭。レーティングは124でした。ダートではG1ドバイWCを制したウシュバテソーロが122で日本馬最高とされています。

同時に発表された2023ワールドベストレースはレースレーティング126.75のジャパンカップが、2023年の世界のG1競走のトップとなっています。


WBRHランキングは1977年に英、愛、仏の3カ国の競走馬を対象に始められたインターナショナルクラシフィケーションを土台に2004年より対象を世界に拡大。2013年に過去の名馬の高くなりすぎたレーティングの見直しが図られて現在に至っています。

これまで最高の140を獲得しているのは2012年に欧州で芝のG1を5連勝したフランケルと2022年に米国ダートG1に3勝し、G1パシフィッククラシックSで後続を19馬身1/4ちぎる圧巻のパフォーマンスを披露したフライトラインの2頭。これらを含めて136以上の評価を得た馬はシャーガー(1981年136)、ダンシングブレーヴ(1986年138)、ジェネラス(1991年136)、パントレセレブル(1997年137)、、シーザスターズ(2009年136)の7頭。イクイノックスと同じ135には、それぞれが一時代を築いたシガー、モンジュー、バーイードなどそうそうたる名馬が並んでいます。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは2024年1月25日現在