「いつも通り平常心でいきます」。験を担ぐわけでもなく、G1初騎乗に向けて粛々と準備をするのが、今年デビュー8年目を迎えた野中悠太郎騎手(25)。クラシック2冠目、牝馬の世代トップを決めるオークスにラブパイロー(大和田)で挑む。

2週続けて調教にまたがった。コンビを組んで3戦し、すでに手の内に入れているが、大舞台を前にさらにコミュニケーションを重ねた。18日の最終追い切りでは美浦ウッド5ハロンで併せ馬を行い、68秒9-12秒4。時計に派手さはないが、鞍上の合図に即座に反応して加速。抜群のコンビネーションをアピールした。野中騎手は「先週に引き続き良かった。反応も間違いなく良くなっている」と合格点を与えた。

虎視眈々(たんたん)と一発を狙う。前走重馬場の中山芝2000メートルを逃げ切った。タフな競馬を経験し、豊富なスタミナも証明。鞍上は「距離は延びてもいいし、状態の良さがかみ合ってくれれば。少し馬場も湿ってくれた方がいいですね。あとは力を出せるように頑張ります」とG1初騎乗初勝利の夢を描いた。【舟元祐二】