ルーキー今村聖奈騎手(18=寺島)が19日、女性騎手新記録となる7週連続勝利を達成した。阪神6Rでモズブーナーを勝利に導き、続く7Rトーホウディアスでも鮮やかな差し切りV。94年リサ・クロップ騎手(ニュージーランド)の6週連続を更新する女性騎手最長週勝利となり、騎乗機会連続週勝利でも19年藤田菜七子騎手の7週に並んだ。
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デビューから3カ月の時を経て-。あどけなさが、りりしさへと変わっていた。女性騎手新記録となる7週連続勝利を決めた阪神6R。検量室前に引き上げてきた今村騎手は控えめなガッツポーズこそ見せたが、すぐに切り替えた。
「そんなにここ(7週連続)に目標を置いていないですからね。たくさんいい馬に乗せていただいているし、取りこぼしの多いレースもたくさんあるので、意識している場合ではないです」
映像を確認して、陣営とレースを振り返る。次の1勝を勝ち取るため、デビュー当時は目立った笑顔も今では控えめだ。次を見据える真剣なまなざし。戦う女性の姿が、そこにはある。
飽くなき向上心で勝利を積み重ねた。栗東トレセンでは多くの馬の調教にまたがる日々。そのタイトな時間の合間には、JRA通算2560勝の大先輩・福永騎手らに教えを請うなど、1分、1秒も無駄にせず、競走馬と向き合ってきた。
「周りにおめでとうと言ってもらえるのはうれしいですし、ジョッキーとしての生きがいを感じることもありますが、現状で満足している場合ではないので、今まで通り精進していこうと思っています」
レース前も準備に余念はない。福永騎手と同じ競馬場で騎乗する際には、この馬だったらどう乗るのかをまず自分で考え、同騎手ならどうするか意見を聞く。「馬場や展開を分析するのが大切やからね」という名手の考えを取り入れ、実践している。
女性騎手の先輩藤田騎手の騎乗機会7週連続勝利にも追いつき、この日は6Rに続いて7Rも勝って、3月のデビューから16週で16勝目に到達した。1週1勝ペースで、今年は残り28週(12月28日の1日開催を含む)。このまま勢いが続けば、藤田が4年目に樹立した女性騎手年間最多勝(43勝)、武豊の新人騎手最長連続週勝利(12週)超えも夢ではない。「目の前のチャンスをいかに生かすか」。“1鞍入魂”を心に掲げるルーキーの記録ラッシュは、まだまだ続きそうだ。【藤本真育】
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◆女性騎手の連続週勝利記録 今村騎手の7週連続は、94年に短期免許で来日していたリサ・クロップ騎手(ニュージーランド)の6週連続を上回る新記録。騎乗機会連続週勝利でも、19年藤田菜七子騎手の7週連続に並んだ。藤田騎手は19年7月第1週から5週連続勝利後にシャーガーカップ騎乗のため渡英、1週間は日本で騎乗できず。帰国後8月第3、4週で2週連続で勝利を挙げていた。
【今村騎手の記録アラカルト】
◆新人女性騎手年間最多勝 19日時点で16勝を挙げている今村が最多。これまでの記録は増沢由貴子、西原玲奈の9勝。
◆女性騎手年間最多勝 19年藤田菜七子の43勝。
◆新人騎手最長連続週勝利 87年武豊の12週連続。5月3日から7月18日週までと、87年8月2日から10月18日週までの2度達成している。

