貫禄の圧勝劇だ。G1・3勝の2番人気タイトルホルダー(牡5、栗田)が47年ぶり2頭目の日経賞連覇を果たした。

不良馬場、59キロを苦にせず2着に8馬身差の逃げ切り。勝ち時計は2分36秒8。宝塚記念以来3戦ぶりの白星で重賞6勝目。同レースは20年に父典弘騎手、21年に弟武史騎手が制しており4年連続で横山ファミリー優勝となった。

「タイトル~、本当に泣きそうだよ!」。横山和騎手がレース後の愛馬をハグでねぎらった。レースは主張して先頭へ。終始ディアスティマにマークされながらもペースを制御。3角からギアを上げ、直線はステッキ2発で突き離した。鞍上は「スタートの1歩目の反応で何も心配することなくどれだけ離すかと思いました。本当にすごくうれしいです」とたたえた。

近2走は凱旋門賞11着、有馬記念9着と鳴りをひそめた。それだけに鞍上が「タイトルホルダーらしい強い競馬を見せてくれたことが、僕自身の自信にもなりました」と言えば、栗田師も「責任を感じていたしこれで結果が出なかったらどうしようかと。本来の姿を見せられてよかった」と胸をなで下ろした。次走も連覇のかかる天皇賞・春(G1、芝3200メートル、4月30日)。改装後初の京都開催G1で強さを誇示する。【桑原幹久】

◆タイトルホルダー ▽父 ドゥラメンテ▽母 メーヴェ(モティヴェイター)▽牡5▽馬主 山田弘▽調教師 栗田徹(美浦)▽生産者 岡田スタツド(北海道新ひだか町)▽戦績 15戦7勝(うち海外1戦0勝)▽総収得賞金 8億6096万5000円(うち海外0円)▽主な勝ち鞍 21年弥生賞ディープインパクト記念(G2)、菊花賞(G1)、22年日経賞(G2)、天皇賞・春(G1)、宝塚記念(G1)▽馬名の由来 選手権保持者。父、母父、2代母父がダービー馬なので

◆日経賞の連覇、8馬身差V 連覇は75、76年のホワイトフォンテン以来、47年ぶり2頭目。8馬身差以上の勝利は10馬身差で勝利した82年メジロティターン以来、41年ぶり