安らかに-。4日のBCダートマイルで連覇を果たしたコディーズウィッシュ(牡5、父カーリン)の馬名の由来となった難病の少年、コディー・ドーマンさんが亡くなった。17歳だった。サンタアニタ競馬場でレースを見届けた翌日の5日、ケンタッキー州の自宅への帰路で亡くなったことを家族が発表している。

遺伝性疾患の難病、ウォルフ・ヒルシュホーン症候群のコディーさんは、18年10月にキーンランド社とメイクアウィッシュ財団の協力で、ゴドルフィンのゲインズボローファームを訪問。そこで出会い、車いすのコディーさんと優しく触れ合った子馬に「コディーズウィッシュ」(コディーの願い)という名前がつけられた。

ゴドルフィンが所有し、名伯楽ウィリアム・モット調教師(名馬シガーなどを管理)のもと、21年3月にデビューした同馬は4戦目に初勝利を挙げると、その後は快進撃を続けた。古馬になった昨年夏にフォアゴーSでG1初制覇。キーンランドで行われた11月のBCダートマイルではコディーさんの前で見事に勝利をおさめた。今シーズンもメトロポリタンハンデキャップではのちのBCクラシック覇者ホワイトアバリオなどを一蹴。ラストランとなった4日のBCダートマイルは逃げたナショナルトレジャーを猛追し、ゴール前で大接戦の末、鼻差で勝利。エクリプス賞年度代表馬の最有力候補となっている。

コディーさんの訃報を受け、ゴドルフィン、ブリーダーズカップ主催者などが追悼する声明を発表している。