今月末で引退する藤井勘一郎騎手(40)が17日、京都競馬場で引退セレモニーに出席した。22年4月に福島で落馬。第4胸椎脱臼骨折の大けがを負って2年近くリハビリを続けている中で、騎手というキャリアに終止符を打つことを決断した。

「本日は騎手としての22年のキャリアにピリオドを打つ日。みなさんの温かいメッセージに支えられ、さまざまな困難を克服できました。もし私の子供たちが競馬界に進むことがあれば、温かく迎えていただければ。この瞬間を味わえて最高の気分。競馬が大好きです。ありがとうございました」

最後まで笑顔で感謝を述べた。武豊騎手やM・デムーロ騎手から花束を贈られ、3人の子供や騎手仲間とともに記念撮影におさまった。

今後は未定だが、競馬に携わる仕事を志している。「遠征のサポートや海外のジョッキーのサポートをできたら」と意気込んでいた。

◆藤井勘一郎(ふじい・かんいちろう)1983年(昭58)12月31日、奈良県御所市生まれ。01年にオーストラリアで見習騎手としてデビュー。07年にはシンガポールの短期免許を取得して同年3月のG3チェアマンズTで重賞初勝利。19年にJRA騎手免許を取得。JRA通算1182戦42勝(重賞1勝)。