フランキー、健在だ-。3日、米国西海岸のサンタアニタパーク競馬場でG1サンタアニタハンデキャップ(ダート2000メートル)が行われ、ランフランコ・デットーリ騎手(53)騎乗のニューゲート(牡4、B・バファート、父イントゥミスチーフ)が制した。道中は7頭立ての3、4番手を追走し、直線は逃げ粘るサブサナドールを差し切った(頭差)。勝ちタイムは2分3秒49。

当初は昨年限りで現役を引退する予定だったデットーリ騎手だが、秋に引退を撤回し、米国西海岸に拠点を移すことを表明。今回は昨年11月のBCフィリー&メアターフ(インスパイラル)以来のG1制覇、米国に移籍後は初めてのG1制覇となった。

デットーリ騎手は「80年代後半、私が子どもだった頃、(88年のサンタアニタハンデキャップで)ファーディナンドとアリシーバを見るために6万人がここへ集まって、身動きが取れなかったんです。あこがれましたよ。去年、初めてビッグキャップ(サンタアニタハンデキャップの愛称)に騎乗することができて、夢がかないました。そして、今年それを勝つことができて、これ以上のことは何も求めることはないです」と喜びを爆発させた。

ウイナーズサークルで写真を撮影後、フライングディスマウント(デットーリジャンプ)を決めたデットーリと抱擁を交わしたバファート師も「歴史的なレースで私たちは勝つことができて、それをフランキー・デットーリと勝てて、スペシャルです。彼(デットーリ)は言いました。アリシーバとファーディナンドがサンタアニタを走ったとき、(競馬場が)満員だった、と。つまり、彼はこのレースがどれだけ歴史的なレースであるのかを知っているんです。ワットアデイ(なんて日だろう)。ハードワークしてくれるスタッフがいて、私はただただ恵まれていて、幸せです。今日、彼らは勝利で報われました。こんなに幸せそうな姿を見たことがありません」と感無量の様子だった。

サンタアニタ競馬場競馬場の開催は昨年12月26日にスタート。デットーリ騎手はここまで25勝を挙げ、37勝のJ・ヘルナンデス、35勝のF・プラ、32勝のA・フレスに次ぐ開催リーディング4位につけている。カナダで3年連続リーディングジョッキーに輝いた日本人の木村和士騎手もこの開催に参戦中。ここまで10勝を挙げ、同10位となっている。