日曜阪神メインの桜花賞トライアル(TR)、フィリーズレビュー(G2、芝1400メートル、10日、3着まで優先出走権)で、阪神JF5着のシカゴスティング(庄野)が権利取りに挑む。管理する庄野靖志調教師(54)は先週チューリップ賞をスウィープフィートで勝利。2週連続の桜TR制覇を狙う。

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先週のチューリップ賞は庄野師の管理馬スウィープフィートが鮮やかな差し切りで桜花賞切符をゲットした。テン乗りで末脚を引き出した武豊騎手の好騎乗も光った。師は自ら管理していたスワーヴリチャードの子で重賞勝利、当日は54歳のバースデーということもあり、喜びはひとしお。「いい切れを発揮したね。良かった」と笑みがこぼれた。ただ、同厩舎期待の3歳牝馬はスウィープフィートだけではない。今週はシカゴスティングがトライアルに挑む。前走は昨年末のG1阪神JFに挑戦して5着。果敢にハナを切って見せ場を作った。師は「前走は少しテンションも高くスタートも良かったのでハナにいった。だけどハナにこだわる必要はないし、できれば今回はためる形でいきたい」と好位からの競馬を見据える。

3走前のフェニックス賞は2番手から抜け出す競馬でオープン勝ち。2走前のファンタジーSは中団から差し込む競馬で3着と控える競馬でも結果を出している。この中間も工夫を凝らし、意図的に先行馬の後ろに入れる調教で折り合い面を強化している。

切れるスウィープフィートに対し、シカゴスティングの持ち味は「スピード」と師は分析する。「ここまで順調にきているし、距離短縮もいい方に出ると思う。この馬も楽しみですよ」とニヤリ。桜花賞2頭出しへ、今週のトライアルも庄野厩舎に注目だ。 【奥田隼人】

■ロゼフレア、勝利の舞台で期待

紅梅S4着のロゼフレアが桜の舞台を目指す。デビュー4戦目で未勝利を突破すると、続く万両賞も連勝。前走は切れ味勝負となり、持ち前の持続力を生かせなかった。中村師は「短期放牧に出して、いつもの感じで調整できている。前走はヨーイドンの競馬で向かなかった。今回はうまく流れに乗っていければ。阪神も勝っているし、結果が出ている舞台で」と期待した。

■バウンシーステップとにかく順調

モーリス産駒のバウンシーステップは、昨年12月つわぶき賞Vから少し間隔が空いたが、しっかりと乗り込んで体調はいい。高橋亮師は「体もいい感じだし、徐々に良くなっている。とにかく順調。前走はジョッキー(鮫島駿騎手)が末脚を引き出してくれた。粗削りなところはあるけど、力はある」と期待を寄せていた。

■レディマリオン、センスで一発

1勝馬レディマリオンが、重賞初制覇で桜花賞の切符取りを狙う。前走時438キロの小柄な牝馬だが、重馬場だった前走の未勝利戦を快勝した。長谷川師は「幼いところはあるけど、競馬のセンスが良くて、スタートが上手。距離短縮でも対応してくれると思う。メンバーはそろったけど、その中でどれだけやれるか」と話した。