やはりマジックマンは仕事を必ずやり遂げる-。直前のダービーで14着と苦汁をなめたモレイラ騎手(40)が1番人気シュトルーヴェ(せん5、堀)を前走日経賞に続く、重賞2連勝に導いた。勝ち時計は2分32秒3。

内から攻めたダービーとは打って変わって大外一気。首差で測ったかのように差し切りを決めた。

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マジックマンはただでは終わらない。1時間20分前のダービーで14着に敗れた後、同じ堀厩舎のシュトルーヴェを従えて、すぐに目黒記念に意識を切り替えた。ダービーの内で伸び切れなかったダノンエアズロックとは違う進路。大外だった。道中は後方でじっくりと脚をためた。ダービーデーの名物目黒記念を楽しみにしていた歓声が沸く府中の直線。残り400メートルで外に持ち出すと急加速した。鞍上モレイラ騎手の追う動作とシュトルーヴェの1完歩がマッチする。上がり3ハロンは最速の32秒9。人馬一体の渾身(こんしん)の大外一気で他馬をかっさらった。モレイラ騎手は「ペースは遅めでしたが、後ろでよく我慢してくれた。直線は素晴らしい瞬発力を見せてくれた」とねぎらった。

G2・2勝目。完全に本格化したとみていい。中山、東京と関東主場の2500メートルをこなしたことは大きい。中山には暮れに総決算の有馬記念がある。東京にはアルゼンチン共和国杯。100メートル短いがジャパンCだって守備範囲となる。鞍上は「これでこの馬は3連勝。使うごとに良くなっていると思う。今回もさらにステップアップできる内容だった」と先を見据える。古馬戦線を盛り上げる1頭が3歳頂上決戦の日に躍動した。【舟元祐二】

◆シュトルーヴェ ▽父 キングカメハメハ▽母 アンチュラス(ディープインパクト)▽せん5▽馬主 村木克子▽調教師 堀宣行(美浦)▽生産者 追分ファーム(北海道安平町)▽戦績 12戦6勝▽総獲得賞金 1億9245万円▽主な勝ち鞍 24年日経賞(G2)▽馬名の由来 フィンランド等にある、世界遺産となっている史跡の名より