ヴィクトリアM(G1、芝1600メートル、18日=東京)の最終追い切りが14日、東西トレセンで行われた。
出走馬の調教過程を深掘りする「追い切りの番人」では、東京の岡山俊明記者がボンドガール(牝4、手塚久)に注目。掛かり癖があって乗り難しい馬だが、坂路で“遅く走れて”A評価だ。
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シルバーコレクター返上に向け、ボンドガールが態勢を整えた。坂路の外ラチ沿いを単走で流し14秒2-13秒8-13秒0-12秒7。手塚久師のオーダー通り4ハロン53秒7と遅めの時計で終えることができた。「前半かむところはあったが許容範囲。予定通りの時計と動きで状態は言うことない」と目を細めた。前進気勢の強い馬だけにオーバーワークは絶対に避けたかった。最終調整は成功だ。
若い頃から頭を上げて掛かり気味の走りだったが、古馬になってその傾向が強まった。そのため最終追い切りに使用していたウッドコースを、秋華賞前から坂路に変更して活用。傾斜があって距離が短い坂路の方が、調教がやりやすい。
また1週前追い切りは平地でどのぐらい動けるかを確認するためにウッドコースに入れているが、その距離は以前の6ハロンから4ハロンに短縮。先週8日は道中頭を上げながらも50秒8、ラスト36秒6-11秒2(末強め)で動いた。師は「それなりにやれて良かった。5ハロンからだと調整が難しい。頭の高さは問題ない」と評価していた。馬の変化に合わせて調教パターンを変え、アジャストできている。
今年に入って週中の本追い切りには基本的に厩舎所属の嶋田騎手が騎乗。引っ掛かるようになって「乗り難しい」と漏らすものの、しっかり御して仕上げる手腕に負うところは大きい。
あとは名手にバトンタッチ。行きたがる馬を抑えて脚をため、終盤に爆発力を引き出すのは武豊騎手の十八番。NHKマイルC2着のマジックサンズも見事だった。秋華賞を含めて重賞2着5回。最強の1勝馬は侮れない。

