8番人気のシェイクユアハート(牡6、宮)が、重賞2勝目を挙げた。初重賞制覇を果たした昨年12月中日新聞杯と同じ舞台で、後方から鮮やかな末脚を発揮し、2着ジョバンニを鼻差で下した。遅咲きのハーツクライ産駒が本格化を迎え、G1タイトルも視界に入ってきた。

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春めく風を切り、シェイクユアハートが2つ目のタイトルをつかんだ。道中は焦らずじっくり後方で追走。得意な中京の長い直線で上がり最速33秒5をマーク。先行馬を一気にのみ込み、ジョバンニを鼻差かわしたところがゴールだった。「直線に向いてからの反応がすばらしかった。脚が速かった」。古川吉騎手も舌を巻く。馬名通り心を揺さぶる末脚だった。

鞍上は、相棒の3歳夏時点からその背中を知る。「体のバランスとかが良くなってきた。あれだけ後ろからしっかり脚を使えるようになっているから、本当に良くなっているなと。G3、G2と来ているので、(今後も)楽しみにしたいと思う」。“フルキチ”スマイルがはじけた。

宮厩舎と古川吉騎手のタッグは長い。お互いのG1初勝利は97年阪神3歳牝馬S(現阪神JF)のアインブライド。師への思いについては「内緒!」とおちゃめな笑顔を見せる鞍上だが、長年築いた信頼関係が約30年の付き合いを支えている。2月の小倉大賞典も宮厩舎のタガノデュードで制し、自身のJRA600勝も決めた。好調の要因も「宮先生や馬に恵まれているだけ。たまたま」と謙虚に受け止める。

宮師もホッとした表情だ。「うまいこと乗ってくれた。ある程度後ろからになったけど、それがいい方に出たのかなと思う。体調も良かった」と仕上がりも申し分なかった。優先出走権を得た4月5日阪神の大阪杯(G1、芝2000メートル)への出走は「オーナーと相談する」と師。トレーナーとジョッキーの強い絆で力を育み、6歳で本格化を迎えたハーツクライ産駒。さらに大きな舞台が見えてきた。【下村琴葉】

 

◆シェイクユアハート ▽父 ハーツクライ▽母 ルンバロッカ(スリペカン)▽牡6▽馬主 吉田千津▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 29戦6勝▽総獲得賞金 2億7706万2000円▽主な勝ち鞍 25年中日新聞杯(G3)▽馬名の由来 心を揺さぶる