役者が貫禄を見せた。昨年の2冠牝馬エンブロイダリー(牝4、森一)が1番人気に応えた。ルメール騎手(46)を背に、逃げ切り勝ち。海外遠征も経験した4歳牝馬が、国内マイルで改めて強さを見せた。
次走はヴィクトリアM(G1、芝1600メートル、5月17日=東京)か、安田記念(G1、芝1600メートル、6月7日=東京)に挑む予定だ。
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1年前の桜の女王は当たり前のような表情で、ゴール板を最初に通り抜けた。最内枠スタートで戦ったエンブロイダリー。ルメール騎手は相棒の力を信じ、2歳時の未勝利戦以来となる逃げを敢行した。
「いいスタートをしたら、逃げようと思っていました。前半はリラックスして先頭になりました」
前半3ハロン34秒9。リズムよく道中を進んで脚を温存し、直線で勝負を仕掛けてきたライバルたちを完封した。鞍上は「最後はやっぱり彼女の強さを見せました。余裕じゃなかったけど止まらなかった。2000メートルまでいけるので、最後も心配していなかった」と力を込めて振り返った。
前走は香港マイルで11着。初の海外挑戦で馬体を減らすなど、本領を発揮できずに悔しい思いをした。4カ月の間隔を空けて臨んだ今回。森一師は「秋華賞からプラス8キロで、ちょうどいい体つきなのかと。古馬の体つきになり、完成されてきたのかなと思います」とうなずく。心身ともにパワーアップした姿で、国内復帰戦を最高の形で締めた。
次走にはヴィクトリアMか安田記念が視野に入る。今回で“本物”であることを再び証明。勢いそのままに、古馬G1の頂点を狙う。【原田竣矢】
◆エンブロイダリー ▽父 アドマイヤマーズ▽母 ロッテンマイヤー(クロフネ)▽牝4▽馬主 (有)シルクレーシング▽調教師 森一誠(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 10戦6勝(うち海外1戦0勝)▽総獲得賞金 3億9403万1000円(同0円)▽主な勝ち鞍 25年クイーンC(G3)、桜花賞(G1)、秋華賞(G1)▽馬名の由来 刺しゅう。母名より連想

