打撃練習する糸原(撮影・加藤哉)
打撃練習する糸原(撮影・加藤哉)

6日の阪神-巨人13回戦は天候ならびにグラウンドコンディション不良のため、中止が発表された。

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阪神は巨人相手に、1つも負けられない崖っぷちに立たされている。直接対決が12試合残されているから、数字上はチャンスがあるが、ここから全勝するぐらいでないと厳しい。

わたしにも経験があるが、後半戦になってくるとCS(クライマックスシリーズ)を意識した戦いも考える。しかし、今年のセ・リーグの場合、そのCSがないから、2位、3位狙いというわけにはいかない。

阪神は目の前の1勝を死に物狂いで取っていくしかない。高橋の「中5日」も本人の状態をチェックした上で決めていただろうから、調子は悪くないとみていい。四球から崩れることもないはずだ。

矢野監督は連戦続きのスケジュールを見計らっての投手起用をしてきている。特に岩崎、スアレスらの投入から感じることだが、先発高橋が7回ぐらいを投げ切って、勝ちパターンにバトンを渡したい。

そのためにはスライド登板となった巨人メルセデスから早めに2、3点の援護がほしい。13連戦はスタートから僅差の展開が目立っているが、4番サンズを中心になんとか点がとれる雰囲気は出ている。

打者として球数を稼ぐ糸原が復帰してきたが、今は近本、木浪の1、2番が機能している。糸原はクリーンアップの下で、7、8番ぐらいに置くのが得策だろう。東京ドーム(6戦6敗)と違って、甲子園で地の利を生かした戦いに持ち込みたいところだ。

また5日の巨人戦でKOされた藤浪に関してだが、連戦続きを考慮すると、それなりのイニングは稼いでほしいという思惑はあったはずだ。ただあれだけリズムが悪いと、バックは守りにくい。だからミスがでる負の連鎖だった。次回の変化に期待したい。(日刊スポーツ評論家)

福原コーチ(右)と話し合った藤浪は最後に肩を叩かれる(撮影・加藤哉)
福原コーチ(右)と話し合った藤浪は最後に肩を叩かれる(撮影・加藤哉)