阪神藤浪晋太郎投手(27)が19日DeNA戦(東京ドーム)で118日ぶりの1軍公式戦先発マウンドに立つ。当初同戦の先発が見込まれていたジョー・ガンケル投手(29)が2軍戦で実戦登板を挟むことになり、千載一遇のチャンスが回ってきた。日刊スポーツ評論家の中西清起氏(59)が藤浪の先発起用について解説した。

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藤浪はリリーフだと四球を出す怖さがあるので、やはり先発で、となるのだろう。ただ、優勝争いが佳境になり、試合数も50試合、40試合と減っていく中で、いつまでも復活待ちとは言っていられない状況になってくる。これが本当のラストチャンスではないだろうか。結果を出すしかない。

もちろん首脳陣は、藤浪への期待が大きいからこそ、後半の先発に入れたのだと思う。ローテ組は西勇が4連敗中で、二保も前回勝ったとはいえ5回1/3で3失点と、2人に不安定要素がある。及川やアルカンタラは後ろに回しているので、藤浪が好投してくれると先発陣にメドが立ってくる。

試合は東京ドームでのDeNA戦。狭い球場なので、オースティンやソト、佐野らの強力打線は怖い。だが、何より大事なのは、ストライク先行で自分の投球をすることだ。エキシビションマッチでも四球などで球数がかさんで失点し、4、5回で100球を投げていた。早めに有利なカウントを作って、自分のペースで投球できるようにしたい。

今回の先発で、白黒はっきりさせるのがベストのようにも思う。ダメなら新しい世代を使っていく。本人も納得できるだろう。開幕投手の意地を見せてほしい。(日刊スポーツ評論家)