DeNA、中日と続いた阪神の6連戦は3勝3敗だった。チームが持ちこたえたのは、秋山の好投が大きかった。

中西 秋山らしい持ち前の制球力に、緩急の効いた投球だった。カーブをストライクからボールゾーンに配し、フォークについてはカウントを整えるものと勝負にいく2種類を“ここ”という要所で投げ分けた。チームは6連戦を戦ってきて、期待に応えることができなかった藤浪(19日DeNA戦)、二保(21日中日戦)の2枚の先発ピッチャーを抹消したばかりで、その意味でも秋山の踏ん張りは貢献度が高い。

秋山が7回90球を投げ切った後は、8回岩崎、9回スアレスで悠々と逃げ切った。

中西 戦列復帰したスアレスは万全の状態、岩崎も一時不調だった時期の内容とは違って、気持ちに張りがあるのかボールにキレを感じる。そこにつなぐ6、7回が懸念されたが、及川がいて、アルカンタラをリリーフに回して後ろの層を厚くした。あとはここから新たに確立する先発ローテーションが機能するかどうかだ。

阪神の後半戦スタートは、4カード連続のドーム球場という異例の日程が組まれている。雨で流れることがないから先発のデキがポイントだった。

中西 藤浪、二保に代わって先発ローテーションに入ってくる2人がどういう投球をみせるか。その1人はガンケルだが、どのような状態で戻ってくるかは、チームの勝敗を左右するだろう。それに安定感を欠いている西勇の起用の判断もポイント。リリーフがそろってきただけに、週明けに再編成される先発ローテーションがうまく回るかどうかにかかってくる。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

中日対阪神 7回裏中日2死一塁、秋山は木下を三振に仕留めガッツポーズを見せる(撮影・加藤哉)
中日対阪神 7回裏中日2死一塁、秋山は木下を三振に仕留めガッツポーズを見せる(撮影・加藤哉)