阪神近本光司外野手(27)が連続試合安打を「28」に伸ばし、01年に桧山進次郎がマークした球団日本人最長記録に並んだ。

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近本選手は本当に状態がいいですね。懐が深く、体の中でバットを操っている感じでどんな球種、コースにも対応できています。さあ、いらっしゃいという感じでタイミングもばっちり。だからファウルのミスショットも少ないし、良い形で前に飛ばせている。まだまだ記録が伸びそうです。

球団記録をつくった01年当時の僕は4番を任されていましたが、チームは最下位。記録より、僕が打って勝たないといけない思いが強かったですね。ただ8月最初に20試合連続を過ぎたあたりから調子を落としたので、どうやって打つかに腐心して、最後は何とか1日1本づつでした。特に球団新の27試合目は、大の苦手の中日山本昌投手が相手で、それも0-0の9回第4打席。野村監督から「シュートを狙え」指令が出て、その通りに振ったのですが、打球はあっち向いてホイ的に左前に落ちて…。それが幸運な決勝打になって、99年大豊泰昭さんの記録を抜くことができました。

近本選手はそんな僕とは大違いで絶好調。根尾投手から打った2本目も、狙っていた球ではないスライダーでしたが、反応で自然にさばけていました。これからは日本記録へのプレッシャーもかかると思いますが、1、2打席目に1本出ると楽です。高橋慶彦さん超えを楽しみにしています。(日刊スポーツ評論家)