<阪神6-0ヤクルト>◇29日◇甲子園

ロドリゲスの本塁打とタイムリーは、試合の流れを決定づける効果的な2打点でした。一番の特長はロハスの右打席に比べて明らかにパワーがあるし、スイングスピードが速い。192センチの大型で腕も長く、相手投手は当たれば飛ばされる怖さを感じたと思います。

タイミングの取り方は、真っすぐを待ちながら変化球を待つ選手が多い中で、変化球を意識しながら真っすぐに合わせているように思います。オリックス時代の経験で、日本の野球は変化球攻めが多い特徴をインプットしているのかも知れません。この日の本塁打もタイムリーも、変化球をしっかりとらえたものでした。代打デビューした22日DeNA戦の来日初タイムリーは、真っすぐに若干差し込まれながら力で右中間に持っていったものでした。

打順は現状、7番が適任でしょう。この日も1、2、3番トリオで先制パンチを見舞ったように、打線が好調なので動かす必要がありません。理想はヤクルトのオスナでしょう。打率は2割5~6分でもここ一番で勝負強い。打点を稼ぐ“恐怖の7番”になっています。ロドリゲスもそんな存在になれば相手に息をつかせない打線ができ、この日はそれを体現できました。

まだ出場試合が少ないので実力は未知数です。これから相手もどんどん研究して苦手なところを探り、厳しい攻めが出てくるでしょう。ただ、今は大山を左翼に回してまで一塁で使っています。大山がその影響で調子を落とし、ロドリゲスもダメとなるのが最悪のケースです。求められるのは結果です。オスナのようになれるか。チームの命運もそこにかかっています。(日刊スポーツ評論家)

阪神対ヤクルト 4回裏阪神無死、左越えソロ本塁打を放ったロドリゲス(右)にメダルをかける矢野監督(左)(撮影・加藤哉)
阪神対ヤクルト 4回裏阪神無死、左越えソロ本塁打を放ったロドリゲス(右)にメダルをかける矢野監督(左)(撮影・加藤哉)
阪神対ヤクルト リリーフカーに乗り場内1周に向かうロドリゲス(代表撮影)
阪神対ヤクルト リリーフカーに乗り場内1周に向かうロドリゲス(代表撮影)