阪神が打線につながりをみせて大勝した。4回に6点を奪うなど、ヤクルトの反撃を許さなかった。

桧山 ヤクルト高梨の制球の拙さに付け入ることができた。4回は満塁から押し出し四球を選んだ木浪の粘りが大きく、打線が早めに大量点でリードしたことで伊藤将の投球を楽にした。6回も近本の中犠飛で追加点をとれたのも、相手のいやがる1番から3番が機能した結果だ。ヤクルトはカード1勝1敗は御の字だが、阪神はこの1勝をCS出場への弾みにしたいところだ。

8安打9得点。このヤクルトとの2試合で、4番から6番に降格となった佐藤輝を除く先発出場の8選手が安打をマークした。

桧山 チームのCS出場がかかっていなければ、4番佐藤輝を動かすべきではないのかもしれない。でも現状の佐藤輝の内容では4番はきつい。ストレートを狙っていても詰まっている。6番、7番に下がるのは仕方がないだろう。正直いってまだまだプロとしての技術、体力のレベルアップが必要ということだろう。

佐藤輝の2つの空振り三振はフォークとストレートだった。7回の遊飛も大西の146キロのストレートに押された。

桧山 変化球はいいポイントで打つことがあるのに、どうしてもストレートには差し込まれる。今の打ち方だとバットが出にくい。両手でもつバットだが、左手で押そうとする力が強すぎて、もう少し右手でリードしたい。相手チームにとっては佐藤輝が6番にいるのは不気味なはずだ。少しでも打席を重ねながら調子を上げて、チームのCS出場に貢献してほしい。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

阪神対ヤクルト 4回裏阪神2死満塁、近本は右に走者一掃の適時三塁打を放つ。投手は今野(撮影・加藤哉)
阪神対ヤクルト 4回裏阪神2死満塁、近本は右に走者一掃の適時三塁打を放つ。投手は今野(撮影・加藤哉)